「ファッションは我慢ですよ」-こむたろブログ

「ファッションは我慢ですよ」

4/15/2021

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今は昔、高校生のころ。


わずかなお小遣いを握りしめて

洋服を買いに行った。


それまではファッションに疎くて

親と一緒にいくついでに

ユニクロとかスーパーの洋服店売り場で

で買ってもらう程度。


そんなモサモサ子が、学生向けとはいえ、

デパートに入っているアパレルショップに

洋服を買いに行った。


ドキドキです。


お店の中はオシャレデザインが多くて

見ているだけでほっこり。


赤くて可愛いシルエットのズボンが

目に入ってきて、一目惚れしました。


「これ着たら、毎日楽しそう」


そんなワクワクさせてくれる

出会いだったので、

さっそく試着。


しかーし、


これが、悲しいことにキツかった。


ギリギリ入るんだけど、きつい。


くるしー!



試着室の外では、

定員さんが「いかがですか〜」と

陽気に聞いてきます。


試着室のカーテンを開けてみせると

「あら〜、いいね、似合ってますよ♪」

と、相変わらず陽気です。


「はぁ、そうですか」と、わたし。

何とか着れてはいるけど、

何とか止めたボタンがお腹に食い込んで

今にも弾け飛びそうです。


(マズい。このままでは、

 買わないといけない雰囲気に

 なってしまう。どうしよう。)


もうこのズボンがキツイ気持ちを

どうやって伝えていいか、

ずっと考えてしまいました。



そして、勇気を出して言ってみました。


「あの、これ、きついです。」


すると店員さん

「そうなんですか?

 でもファッションって

 我慢するものですからね〜」


わたし、ガーンですよ。

初めてのアパレルショップですから

「そんなもんなの?」

と衝撃を隠すのに必死でした。


それ以上は何も言えず、

断ることも出来ずに

買ってしまいました。


たしかにそのズボンは可愛くて

時々はいていたんですが、


やっぱりキツイので

長続きしませんでした。


「ファッションは我慢ですよ」


この言葉が、大人になった今でも

ずっと引っかかっていて

「どうしてなんだろう?」

って最近思い出しました。



子どもだった時はわからなかったけど、

今ならわかる。


それは、

価値観を押し付けられたから。


「ファッションは我慢ですよ」


と言うのは、

あくまでも定員さんの価値観


アパレルの定員さんになるくらいだから、

服が好きなんだろう。


でも、客はそうとは限らない。


わたしは、我慢してまで

ファッションを楽しめなかった。


どちらが悪いとか、いいとかではなくて、

これは価値観が違うだけ。


お客さんも同じ情熱だと思ってはいけない。

お客さんの情熱はどこなのか、知ろう。


あの時のわたしは、

ワンサイズ上の服があれば、

それでよかった。


「ファッションは我慢ですよ」


この言葉を思い出す時、

自分の仕事や子育てで

つい使っていないか振り返ろう。


その言葉は、

自分がオススメしたいだけじゃないの?


心に余裕のある時は

相手の情熱はどこにあるのか

考えていきたいですね。


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